IndexNo:637:不安な要因があります
今週の切花は、婚礼需要もあり草花・洋花類は一部商品を除き、順調に販売できているようです。しかし、菊類は夏秋菊の優花と神馬・精の一世と重なっての入荷で軟調な取引が続き、全体の取扱単価を下げる要因になっています。11月に入り25度を越す日が続き、また宮崎では雨・曇天が続いていまして、鉢物でもこの気候の影響からか苗物類の販売が低迷している状況です。切花・鉢物共に取扱数量は前年並み、取扱高・単価は下げている今週でありました。 今の私には、不安な要因が数多く存在します。①震災からようやく立ち直ったかにみえた国内の上場企業がタイの洪水・円高にて、2012年3月期の連結最終損益が何百億もマイナスになる企業が増加してきたことで少なからずとも花き産業にも消費面で影響が出てくるものと思われること②TPPでは、経済界は賛成の意向でありますし、政府もその方向で進んでおり、数少ない議会・委員会での議論・協議が進み、農業従事者を含めた国民の意見が通らずに問題視されていないこと。この件については何故、日米2国間のFTA(自由貿易協定)ではなく、多国間の経済連携協定を目指していくのかが分からない③津波で被災された地域の復興に関して、ガレキ等の処理問題で4月では9割近い自治体が協力表明をしたのに、ここにきて何故、地方自治体(東京は始めた)は「手を下げたのか」。 「人々を助けられない人間は自分たちがその状況になった時に助けてもらえない」と思うのです。それは昨年の口蹄疫発症時に全国から協力や支援を頂いたから分かるのです。震災・原発の事故から8ヶ月経ちました。今だから国民ひとり一人ができることを今一度考えてみましょう。「明日はわが身かもしれません」 10月末の取引状況です。10月単月・・切花114%・鉢物108%・買付128%となっています。累計・・切花101%・鉢物104%・買付79%(今期は買付減少が目標) 11月以降は必ず、厳しい月となります。理由=①株式市場で企業業界の悪化に対する警戒感が強まっている。パナソニック、ソニー等多くの企業が多額な営業赤字となり立地する工場の閉鎖にて地域・行政の経済指数が落ち込むことで物が動かなくなり、消費のマイナス要因が避けられない。②10月より保険料等の上昇で給与控除額が上がったことで所得額が減少し、ここにきて多少なりとも買い控えが現実に始まっている。これが日本の経済現況です。だから私たちは、今以上に努力しなければいけません。「足で稼ぐ」ことを基本に業界みんな頑張っていきましょう。 |