IndexNo:639:「人を動かす」「人を育てる」ことの難しさ
今週の切花は、取扱高・数量ともに減少傾向となりました。取扱単価も降雨の影響、そして葬儀需要の落ち込みにて、大菊類をはじめ球根類、トルコ桔梗・かすみ草・ガーベラ・ストック等の草花類も軟調な取引での結果となりました。尚、カーネ・バラ・チース系は昨年比並みの単価で取引されています。また、タイの洪水影響でのデンファーレそしてSP菊の入荷が大幅に減少していることが取扱数量減と云う結果であるようです。鉢物も降雨の影響からか小売事情が振るわずに全体的に厳しい状況でありました。この状況は当社のみならず、他市場も同じ結果となっているようです。 「人を動かす」「人を育てる」ことは本当に難しいものです。「人に動いてもらう」ことは「命令」「報酬」等である程度、上手にやれば困難ではありません。「人を動かす」「人を育てる」についてのサジ加減の難しさを今週はお話してみたいと思います。 「育たなかったのは、教えなかったからだ」「育たなかったのは、教えたからだ」と云う言葉があります。一見、矛盾するような「禅問答」のような言葉でありますが、教えるサジ加減の難しさを表現しています。つまり、教えなければまったく何も身につかないが、教えすぎると自分で学んだものではないから、これも身につかないと云うことでありますね。私たち会社の上司が行う社員(部下)への支援についても同じことが云えます。支援が少なすぎると業績が上がらず、多すぎると社員に依頼心を植え付けてしまいます。タイミングも問題で、支援が早すぎると過保護になり、遅すぎると自信をなくし、失敗という結果になってしまいます。 このことをどうしたら良いのかが問題です。「育成」と云うの問題の中で、環境を作る・時間を掛けさせる・結果を直ぐには求めない。すなわち、市場業務・営業を含めて、現場・営業での畑を耕し、種を蒔き、芽を出させ、花を咲かせると云うことが大事だと思うのです。しかし全ての状況下に於いて、その場面での「自力での努力」も必要ですが「導いてやる上手な支援」も重要視されると思うのです。初めから正解を与えるのではなく、答えを小出しにして、自力で正解にたどりつくように導いてやること。明らかに部下が超えられそうにない障害は初めから取り除いてやることも必要ですし、無駄な試行錯誤をやらせ疲れさせるのは「育成」にはならないですし、上司の意地悪さに意欲をなくすだけだと思うのです。・・・・・難しいです。 |