IndexNo:642:異業種参入で思うこと
今週の切花は、取扱数量・取扱高・単価共に昨年を下回る状況となりました。入荷量の減少にて白大菊類は好調に販売できてはいますが、小菊・SP類は弱含みの取引となっています。10月の単価高での販売の影響が出たと云う市場さんもいらっしゃいますが、宮崎では、4週連続での土・日曜日の降雨において小売事情が低迷しているのも要因のひとつだと思います。草花・洋花類も品目によっては強含みでの取引ができているのもありますが、全体的に軟調な取引であることは事実であります。22日に開催された中央卸売市場部会でも、この低迷している11月の取引において危機感を持っていらっしゃる方々も多く、EU金融危機も含め、日本の経済の落ち込みが今後の景気にどのように影響していくかが問題になりそうです。鉢物も切花同様に小売事情の落ち込みにて、取扱高を落としている現状です。 最近、花々の小売事情も変化が起きています。新規の異業種事業者の参入が増加していますことご存知ですか。6年前には、通販事業者の参入でチラシやカタログ等で販売していくようになりました。また、Webの普及にて生産者自らが自身のHPで販売すること、ここ2.3年間には「道の駅」や「直販所」等で花々が売られるようになりました。今度は、都市部の「酒類」「食品」宅配会社が既存のWebでの花き販売会社やフラワーギフトを専門とする会社を買収して、私たちの業界に参入してきたようです。 私自身は、多くの異業種の会社が業界に参入することによって、花々が売れはじめると云う状況に於いて、「小売の底辺が広がる」と云う意味では歓迎しています。視点を変えていくと「末端の花々の小売幅が広がること」「若年層の花々の購入拡大」そして「コールドチェーン」物流の普及の影響で「花持ち」がより一層、パーソナルユーザーに歓迎されるものと思われるのではないでしょうか。 花き市場の責任において、既存の生花商の方々や量販店が、どのように対処していくか、そのことが重要視されると思います。花き業界以外の業界では過去の歴史において、競争・競合する相手を上手く利用できなかったと思います。逆に反感の中で「自分販売スタイル」を変革しようとしなかった。今の時代だからこそ、私たちは、毎年のように現れるライバルを「如何に視点を変えて、味方につけるか」「ライバルの良さを取り組み、売り方も変えていく」「コールドチェーン化等の仕入スタイルを変えていくか」が大事だと思います。これから色々なことを勉強して、業界の皆様と一緒に「繁栄」できるようにしていこうと思っています。 お客さまにご迷惑をお掛けしていましたネット(Web)取引で「Webに繋がらない」と云う状況では、全てのシステム構築が完了し、購入環境も整って問題なく購入できる状況になりましたことご報告申し上げます。ご迷惑をお掛けしましたこと、皆様に心よりお詫び申し上げます |