IndexNo:659:革新の最大のヒントは現場にあり
今週の切花は、取扱高・数量・単価共に前年を上回ることとなりました。尚、白大菊の入荷が激減して強調相場での取引が続いています。菊類担当者に確認しましたところ来週中盤には入荷も増えてくるとのことでお客様にご迷惑をお掛けしていますことご了承ください。この状況は生産者の方々が昨今の燃料(重油)高により、ハウスの加温を思うようにできずに出荷が遅れたりしていることが原因であるようです。この件につきましては、生産者側からしてみれば、価格保証のないこの時期であるが故に難しいところでもありますし、葬儀需要を持つ買参人と云う見方からすれば・・・。市場側としては両者に対して、本当に選択ができない状況であることは間違いありません。集荷体制の確立等で入荷が増えていくように努力するのみであります。鉢物は、横ばい状況での取引でありますが、取扱数量は微減、取扱単価の上昇で取扱高は増加しています。 年度末を終えて、決算・そして総会。また、新年度に関する目標・その値、それを実行するための行動計画作成と忙しい日々が続きます。おそらく会社を経営されている(3月期決算)社長や管理職の皆さんも「忙しい」と云う点では共通していることと思います。これは、いわゆるプレイング・マネジャーという立場で「現場=顧客との接点」を考えているからで、個々も販売数字を追いかけているケースが殆どだと思うのです。「現場=顧客との接点」とは、花き市場で云えば顧客の変化が手に取るようにわかる場、すなわち「現場」のことであります。そのことを考えてみれば、「忙しい」ということを『できない理由』にすることなどはないはずですよね。 営業の現場に密着している経営者であれば、そうでない人達とは違う「質」の情報に常に触れられるし、「正確な情報」を取る事ができると思うのです。情報の質は、どこが違うのか。それは、市場を顧客がどうのように評価してくれているのかを肌で知ることができるところではないでしょうか。売れ行きのデータなどではなく、自社の強みはどこにあるのか、弱点は何かを顧客の声によって現場で正しく知ることができると云う意味だと思います。また、実は強みではなかった点を「強み」だと勘違いしていたり、考えもしなかったことが顧客に評価されたり支持されていることに気づくことでもありますね。だから、『現場を知る営業管理職』は正しく現状否定ができるはずだと思うのです。 私はいつも思っています。企業の強みというのは、必ず「追随者」が現れることでいつまでも強みではありえない。価格で勝ち抜いてきた会社は価格で勝負を挑まれる。商品力で勝ち抜いてきた会社は、必ずそれを上回る商品力の脅威にさらされるのです。従って、そういった状況の変化をいちはやく知ることができるのも、現場と密着していることが前提になるのではないでしょうか。 |