IndexNo:705:『次なる一手』はシビアな目で
今週の切花は取扱数量、単価で前年並みに戻ってきたものの、今日の19日(金)は白大・バラ・カーネ系他で軟調な取引となり、取扱高も落とすことになりました。他の品目では球根類、洋花類が横ばいでの取引となっています。葬儀需要の減少と固定した品目の入荷増が要因だと思います。この弱気配での取引は全国的な傾向で母の日商戦に入る5月初旬まで続くものと思われます。ただ、昨日の気温は25度まで上がり半袖の人たちも目立ち、夏を思わせるような温かさでありましたが、逆に今日は3月上旬の寒さとなり、花々の小売事情や生産体制に少なからずとも影響が出てくるものと思われます。鉢物は先週のセリにおいて寒気の影響で弱気配での取引となりましたが、今週は例年並みの取引となり、母の日用のカーネやあじさい、洋ラン等の入荷も増加してきており、今後の取引に大いに期待がもてると確信しております。 今回の機械セリシステムはIPADの操作において、買参人・仲卸の皆さんのご協力とご努力で予定より早く(当初は2か月)、上手に購入できることになり、ひとつの目標を達成できることになりました。本当にここまでの道は険しく、厳しいものでありましたが、目標が早期に達成できたことは嬉しく思っているところです。 目標未達成の原因は厳しく追及され、次なる対策を練る材料となります。しかし、目標を達成できたときには、あらゆる要素を好意的に解釈して反省することはあまりありません。つまり「何故、目標を達成できたか」については努力が功を奏したのか、またどの部分がさらなる改善を必要とするのかという分析もされていないものです。良い結果につながったのは、すべてが上手くいったからではないはずです。反省すべき点はゼンゼンないと云うのはあり得ないことであり、ただ、それを見ようとしないだけであるのです。「勝って兜の緒をしめよ」と云われますが、まさに勝利の瞬間に最大の危機があると思わなければいけないと思います。 ひとつの結果に一喜一憂するのではなく、「その結果に至った足取りは何だったのか」「全体の傾向を昨年、一昨年と比較するとどうなのか」「良い結果を生んだ真の原因は何か」「市場全体の傾向と比較して果たして評価に値する結果かどうか」このようなことをシビアな目で見る姿勢があってこそ、次なる手が打てるということです。また「次なる手」というもの、具体的に動きだしているものでなければあてはまらないと思うのです。「来月はこうしようと思っている」と云う程度では「次なる手」を考えているにすぎないのです。ひとつのことが成功している段階で、すでに具体的に目で確認できているくらい進んでいるものだけが、近い将来、花ひらく「次の一手」として評価できるものであるのです。さあ、「次へ進みます」コツコツとそして努力を惜しまずに。 |