IndexNo:717:農家経営と会社経営・・・重要なことは「決断」「判断「だと思うのです。

7月に入り好調な販売ができていますが、8日からの第2週もそのことが継続している状況です。7月では取扱高の増加は勿論でありますが、取扱数量の増加の為に動いてきたので成果が出て嬉しく思っているところです。但し、喜んではいられないことがあります。それは7月20日以降の取引が順調にいくか、悩んでいることも事実です。7月盆の商戦も東京をはじめ各市場も順調に販売できており、期待はもてるのですが、お盆商戦以降の毎年7月20日以降の取引が厳しくなっているのが現実で、今はその対策を考え悩まさせている最中です。

宮崎では切花生産者の後継者へのシフトは上手くいき、極端に生産量が減少することはないと思っています。お隣の鹿児島、熊本県でも当社に出荷していただいている産地も後継者が多数いらして頑張ってもらっています。このことは、宮崎・熊本・鹿児島と生産量が毎年のように増加しており、これからの販売についても期待がもてると思っているところです。しかし、鉢物に関しては後継者・新規就労者も少なく、危機感を持っています。中堅どころの生産者の方々が「金」が取れることを証明できれば必ず問題を解決してくれるはずです。私も野菜農家に突然にお邪魔してお話はしていますが、どうも上手くいかないのが現状です。このことは先輩生産者の皆様にご協力、ご教示を得ていくことも大事でありますし、私たち市場で食べている者たちの「責任」であり、努力していかなければ絶対に解決しないでしょう。

生産農家の経営も花き市場の経営もいちばん重要なことは「決断」「判断」であります。生産者で云えば家族、会社で云えば幹部・役員も同様に物事をスピーディに断行できなければ農家・会社の発展はありませ。この断行を先延ばしにすることは、経営にとって決定的なマイナス要因となってくる訳であります。断行をしない、結論を先送りにする農家・花き市場の経営者と云うのは、要するに自分にふりかかる「責任」にしり込みしている場合が多いです。ひと言で云えば、「自分を投げ出す」「自分を捨てる」勇気がなくて、御身大事に終始しているからだと思うのです。これらは世間で云う「サラリーマン根性」と云いますよね。

自分で判断しようとせずに何でも伺いをたてる、事があると親、上司に伺いをたてる人と云うのは、責任逃れの道をあらかじめ作っているに過ぎないと思うのです。このようなサラリーマン根性とは、結局は私利私欲(サラリーマンは出世)で行動している証拠であるのです。農家、会社の利益を上げるためではなく、自分の利益の為に行動しているのです。「出世」と云う目標はあくまでその個人の人生目標として位置付けるべきで、出世そのものを職務として遂行していく判断基準とすべきではないです。

どのような判断が正解かは、その時の農家経営、会社経営の状況と方針によります。つまり農家の代表者、会社でいえば社長の方針、その農家・会社の筋金が体の中にはいってさえいれば、的確でスピーディな判断が下せると思うのです。とりわけ、即断即決が求められる場面では、「判断力」「決断力」に長けた人とそうでない人との差が顕著に表れるはずです。私がそのような人間なのかは自身で判断できませんがも少なくともそれに近くなれるような「人」としていままで動いてきましたから。