IndexNo:765:百の国があれば百の花が咲く

今週の切花、22日(月)は、取扱数量は微減、取扱単価は高く、取扱高は増加しました。24日(水)は取扱数量で前年減、取扱単価はやや安く、取扱高は減少となり、26日(金)は、取扱数量は微減となりましたが、取扱単価はやや高く、取扱高は前年並みという結果となりました。鉢物は、取扱数量は減少、取扱単価は高いものの、取扱高は前年比減となりました。この鉢物に関しては、土・日・23日(火)が降雨ということもあり、小売事情に影響があったことが取扱数量・取扱高に表してきたものと思われます。

「百の国があれば百の花が咲く、みな花は違うが花としてのそれぞれの趣がみんな味わえる」松下幸之助先生の文言の一つです。これは世の中に同じ物はふたつない、人に例えても同じこと、個性も性格も生き方も皆違うし、働く者の使命感も違うと云えていると思っているところです。

宮崎中央花きで例えると、自社に入荷する商品でも産地によって違いがあります。同じ品種でも「色」「形」「茎」「葉」「姿」と違いが出てきているのです。また、大都市の市場で特級品であっても、宮崎では「開花」「茎の大小」「荷姿」で好まれず、購入されない現実がありますね。その逆もあって、宮崎では売れ筋な品目、品種なのに他市場ではまったくそうではないこともあるのです。

特色を持った市場は、今までの歴史の中で産地(生産者)・買参、仲卸の橋渡しを重視して「売れ筋商品」「魅力ある商品」「消費者に人気、支持される商品」の生産・販売をしていく必要があると思います。生産者の方々のみ、お花屋さんのみではなく、両者の「現況」と「経営」を相互に聞いていただくことも大事なことです。販売額・入荷量が年々減少すると云うことだけではなく、このように動けば、どのように動いたら良い方向性の答えが出てくる場があればと思うのです。

私が生まれた所では、お墓参りが毎日のようにされて、花々も毎日のように生けられて花き業界も潤ってきた時期が永く続きました。今では、あの頃のように毎日、お墓参りに行く方々が減り、世代の生活・経済環境の変化により半減した状況であります。いつまでも「あの頃は」はないのです。世の中が目まぐるしく変化している状況の中で、私達が対応しなければ「あの頃は良かった」になってしまってからでは遅すぎるのです。