IndexNo:781:商物一致から商物分離取引へ

今週の切花は20日(月)〜24日(金)と取扱数量で前年並み、取引単価は高く取扱高増となりました。鉢物は取扱高・数量共に減少、取引単価も下げてギフト商品の納品が始まる来週に期待しているところです。台風12号が25日夜から26日午前にかけて九州西部に接近するという予報が出ています。九州西岸の進路となると宮崎・鹿児島・熊本と強い東風に注意が必要となりますので十分な対策を取っていただきますようお願いします。

大都市の花き市場でない限り、Web(ネット)販売でいちばん考えていかなければいけないのが輸送コストの問題です。地方の花き市場では、自社便のトラックでは一日に200キロ〜400キロの走行距離が大きな負担になります。また、トラック会社に委託する場合にはチャータ(貸切)便となり、荷物の多い、少ない(販売量)で委託手数料分も稼げずにマイナスになる場合があります。前項の自社便では「人件費」「燃料費」「高速代」「車両の償却分」を含めた『経費』がかかります。いかに、ひとつの配達ルートと配達先の到着時間を考えて、配達手数料を足した分でペイできるかが課題となる訳であるのです。

花き市場が運送会社でない限り、商品の運搬・配送はコストでありますね。言い換えれば「価値を生まない運搬」とでもいえるでしょうか。必要以上の距離を運んだり、積みおろし、一時的な仮置き、積み替え、何度も繰り返される移動作業なのです。こういったムダは、ひとつには頭のメモ帳で考えるレイアウトを変えるだけで解決する場合もあります。また、一つの「ものさし」として、市場マンが商品に「さわる回数」があります。最終的に納まるべきところに納めるまで、何回「さわったか」で効率を測ることもできますね。

「さがす」というのも時間がかかるようでは、これも大きな損失となります。何もせずに「待ち」の状態を引き起こすのも同様であると思うのです。昔からよく言われる『ムダ、ムリ、ムラ』がコストダウンの改善の視点ともいえるのでしょう。

花き市場では、かならず場内に荷物が到着して納入、納品までしなければいけない「商物一致」取引という市場法で定められた法律がありました。宮崎中央花きでは、数年前の市場法改正で産地から直接に納入、納品できる「商物分離」取引が認められることになっているので、今後はこの取引を推し進めることにしました。産地側・荷主側・販売先等のご意見をいただきながら早めに行動に移せるよう努力してまいります。皆様のご協力の程宜しくお願い申し上げます。ご期待ください